ついにブログは6年目、YouTubeは2年目なのですが、ガジェットブロガー&YouTuber人生で初めてAmazonのセール関連コンテンツがしっかりと伸びました。
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最初に自己紹介ですが、ガジェット系のブログとYouTubeチャンネルを運営している、JUNと言います。
YouTubeはチャンネル登録者数Amazonプライム感謝祭前は1700人くらい。
投稿する動画は2000回いけばいい方、5000回再生したら小躍り、500回くらいも全然ありうるといった程度。
いわゆる弱小YouTuberの部類に余裕で引っかかることでしょう。
しかし、この度2024年10月に行われたAmazonプライム感謝祭にて1日(と実は+4時間)で1万回再生、最終的に2.4万回再生の動画を作成できました。

たかだか2.4万回か…と思われるかもしれませんが、登録者2000人未満のチャンネルが事前に戦略を練って当てた2.4万回の動画と聞くと少し見方が変わりませんか?
今回の動画に関しては2年間YouTubeの投稿を続けているなかで5番目に再生回数の多い動画であり、過去最速で1万回に到達した動画にもなったので、ここでどのような考えで動画を作ったのか、そしてセール動画が伸びた理由について振り返りをしていきたいと思います。
チャンネル運営が悩んでいる、または僕と同じくまだまだ小さなチャンネルでくすぶっている、そしてクリエイティブでおもしろい動画は作れないけどYouTubeは好きだと言う人には参考になる話だと思っています。
クオリティが高いだけでは不十分
YouTubeも始めてからそろそろ2年になろうとしています。
長期間運営で見えてきた傾向としては「クオリティが高いだけが正解ではない」ということ。
僕の動画のクオリティが非常に高いとは言いませんが、僕より手を抜いている人の動画が伸びることもあれば、僕より作り込んでいる動画より、僕の動画が伸びることがある。
もちろん、クオリティが最悪なのは論外ですが、いいものを作れば勝手に数字が付いてくる、というのもまた違う話な気がしています。
クオリティというのはなかなか難しいもので、創作物に正解がないように、おそらく人が作るクリエイティブな成果物であるため完璧な正解は存在しないでしょう。
クオリティが高い動画のみが伸びるのであればこの世はテレビの制作会社やプロの映像作品家が作った映像のみが伸びる世界ですが、YouTubeでは必ずしもそうではないと感じています。
では、動画の伸びに起因するクオリティ以外の要因とはなんなのか?
それは「分析の精度」と「動線の準備」にあると僕は感じています。
動画のクオリティはどうしてもクリエイティブな側面が絡むので、正直どうにかしようと思ってもどうにかできるポイントが難しかったり、改善に時間がかかったりするでしょう。
しかし、分析はや設計は今出ている数字や傾向で判断ができるので、誰でも行うことが可能です。
前提:YouTubeは運も絡む
「分析の精度」「動線の準備」なんて偉そうに言いましたが、実際はそんなことを紙切れみたいに吹き飛ばしてしまう現実が何度も立ちはだかります。
正直どれだけ準備をしたとしてもまったくかすりしないときがほとんどであり、大概は運ではないかと思ってしまうほどのことばかりです。
このように考えるのも前提としてYouTubeはどうしても運要素が大きいからというところがあります。
芸能人のようにすでにファンがいて、動画を上げれば必ず見てくれる人がいる場合は話が違いますが、一般人が動画を出して伸びるにはYouTubeからの「おすすめへの表示」や「関連動画への表示」が必要不可欠。
しかし、このおすすめや関連動画への表示というのは、どうなればのりやすいかという定説はあるものの、確定させる方法は現在のところありません。
「視聴維持率が高ければいいらしい」「サムネイルのクリック率が◯%以上だといいらしい」「登録者が自分の動画をしっかり見てくれればリーチが増えるらしい」など、すべて「らしい」なのです。
YouTubeは傾向を教えてくれても確定の方法は用意してくれていません。
つまり、かなり準備をしたとしても、一定の運に身を任せる必要があります。
「運」で諦めるのも違う
「どうせ運だけだから何も準備しなくていいのでは…」とここまで聞いた人は思ってしまったかもしれません。
運は確実に存在しますし、YouTubeで伸びる上では避けようのない存在だと思いますが、何もしないでいい理由にはなり得ないと考えています。
あたらないからやらない、のではなく、当たった場合の効果を最大化させておく準備をするというのが重要なのではないかと考えています。
確かになにもなかったら無駄骨だし時間の浪費とも取れるかもしれませんが、ある程度の準備をしておくだけで掴み取れるチャンスに対して準備をするのはリスクに見合ったリターンがあるといえるでしょう。
今回僕はもちろん時間の浪費になる可能性がある施作も細々やっていますが、ここをサボらなかったからこそ登録者が少ない状態でも跳ねたのではないかと推測しています。
以下僕が考えて行動したことなどをまとめます。
チャンネル特性を理解する
今回セール動画が伸びるだろうと考えて動画を出す前に準備してきたこととして、自分のチャンネル特性を把握するという作業をしました。
これは自分のチャンネルにはどんな情報を知りたい視聴者がいて、どのようなジャンルであれば伸びやすいのかを確かめるということです。
セール開始の1ヶ月ほど前から少しずつ試していたのですが、最近僕はARグラスのメーカーのアンバサダーになるほどARグラスが好きになったので、ARグラス多めのコンテンツを展開していました。
自分が好きで発信していますし、過去に伸びた実績もあったので動画の投稿を継続。
しかし、思いの外動画伸びない日々が続きます。
ここで考えたことは「実は自分のチャンネルにARグラスは求められていないのではないか?」ということ。
自分が好きな分野なのでかなり苦しい現実ですが見つめ直さなくてはいけません。
そこで次はキーボードやマウスなどのデスク関係のガジェットについての動画を投稿しました。
これは新製品を取り扱ったこともあり、そこそこ伸び、新規の登録者も獲得することに。
また、どの動画を出しても大きくこけるということはなく、2000〜4000回くらいの再生回数になることが多かったです。
最後にiPad。もともとiPadの発信を多くしていましたがARグラスやその他ガジェットにも興味が出て幅広くやっていたので少し久しぶりの投稿に。
そしてiPadの動画に関しては5000回の再生回数に到達する動画数本出たり、3000回程度であれば複数回あるなど、明らかに反応が違いました。
ここで確定したのが以下のこと。
- 自分のチャンネルにはiPadに興味がある視聴者が多い
- キーボードやマウスなどのガジェットは一定数興味がある人がいる
- ARグラスには思ったより需要がない
これを踏まえて事前準備を進めることになります。
事前に特性の近い視聴者を集める
では本番のセールに向けて何をしなくてはいけないかというと、「iPadに興味のある視聴者を多く集める」です。
YouTubeがおすすめや関連動画に載せてくれるのには先ほども書いた通り、一定のルールがあります。
それが「視聴維持率」や「サムネイルのクリック率」です。
このときチャンネルに自分が出した動画に強い関心を持って動画を待ってくれている視聴者が多い状態だとしたらどうでしょうか。
僕の動画はだいたい20分くらいの尺で作ることが多く、この尺を長めに視聴してくれて、興味があるので出てきたサムネをクリックする。
こうなればチャンネル内での視聴維持率やサムネのクリック率の問題は突破です。
そして、チャンネル内での評価が高い動画であればチャンネル登録者外にも波及していくという流れ(であると言われている)で、大きくインプレッションを伸ばし再生回数に繋がっていきます。
実際のところがどうだったのかは分かりませんが、今回の場合は動画をあげて20時間時点までは予想の範囲内の伸びで、その後急激に再生回数が上がりました。
これは登録者+αに少し評判がいい→大多数にインプレッションをあげよう、という流れではないのでしょうか。
流行やトレンドも加味する
今回意識したことは「ちゃんと流行に乗ろう」、ということです。
もちろん流行に乗ったから必ず伸びるわけではないですが、特定の時期に動画を見る人が他の月に比べて圧倒的に多くなるタイミングがどんなジャンルにもあると思います。
弱小だから無視をする・力を入れないのではなく、乗れる波にはしっかり乗りに行くという姿勢が大切です。
人が多い日に動画を投稿すれば、他の人ももちろん動画を出している日なので、パイを奪われて大失敗する可能性もありますが、通常の日よりも自分にも再生回数が多くもらえる可能性だってあるでしょう。
登録者の少ない自分が何十万回とYouTubeのトップのおすすめに乗るようなバズり方をするのは無理でしょう。
しかし、いつも1日たって200〜500回再生くらいの動画が1日で1000〜5000回くらい再生される可能性は十分にあるわけです。

いつも出すと200回のところ、その日に出せば期待値として5〜10倍の再生回数が出るとしたら頑張り得じゃないですか?
もちろん失敗する可能性もありますが、YouTubeの嬉しいところは失敗したところで死にもしないし、お金がなくなるわけでもありません。
失敗に対するリスクがあまりにも低いので、あまりにも定番のタイミングやネタすぎてやる気にならない…ではなく、自分もそのタイミングにあわせて自分なりの規模の成功を掴みにいくことが大事だと考えています。
今回のトレンド参加への戦略
今回1番伸びた動画については単純なAmazonのセール内容をなぞっただけではなく一工夫入れたつもりです。
それが「新型iPad miniと関連させること」。
というのも、偶然にはなりますがセール直前にiPad miniの新型がAppleから発表され大いに盛り上がりました。
そんな盛り上がりも僕は傍観してしまったですが、「発表したぞ!」という特に内容がなく、公式のスペックをなぞるだけの動画でも視聴回数が数万回を叩き出しているYouTuberが続出したことに気が付きます。
この動画が出た時点で弱小の僕は出したところで出遅れなので負けていたのですが、こんなに盛り上がるのであれば2〜3日後のセールまで熱は落ちない→Amazonのセールと絡めて紹介することでiPadの盛り上がりとAmazonの盛り上がりを両方取りに行くことにしました。
結果これは成功したといえ、Amazonのセールを見にきた視聴者ももちろん多いですが、iPad miniの情報を求めて動画にたどり着いた視聴者も一定数確認。
話の内容が伝わっていた
動画制作で今回はAmazonの割引ページを見せながらひたすら話すということをしました。

これまでのセール動画は実際に持っている商品を見せながら動画を制作していたのですが、今回は商品のページを映しながらというベーシックな方法です。
なんとなく「実際に買ったものを紹介しています!」みたいな方がいいのかと思って、商品をさわりながら紹介していたのですが、セールの商品を買いたい人はどんな商品がどれくらい安くなったかを短時間で知りたいのかな、と考えると割引率やページが見える安心感の方が今回はあっているようにも感じました。
また、製品のページを見せつつ企業が作ったPR用の画像もあわせて使えるので非常にイメージを持ってもらいながら話しやすかったのと、一応すべて使ったことがある商品や動画でも取り上げたことがある商品を選定したので、情報の解像度を高く話せたのもよかったのではないかと感じています。
事実、視聴者さんに「わかりやすかった」とコメントをいただけました。

投稿日を意識する
セール開始が17日の木曜からだったので、17日に1番自信のあるコンテンツを投稿することに決めました。
理由としては急激に伸びなかった場合でも、緩やかに伸びてくれるなら自信がある動画に伸びる時間を1番さきたかったからです。
Amazonのセール動画の傾向ですが、清々しいほどセールが終わったら伸びません。完全に止まるほどの終了です。
通常の動画は基本的には長期的な再生を狙ってタイトルや構成を考えるのですが、今回に関しては瞬発力と期間の勝負。
そのため、通常であれば視聴者の動きが活発になる金曜夜か土曜昼などに自信のある動画を公開するのですが、今回は木曜日に勝負をしかけ、結果1番時間をさけたことで1番伸びが大きい動画となりました。
時間によって人がいる時間は違う
世の中土日休みは本当なのか?意外と土日働いている人もいるのでは?と思ってしまうかもしれないのですが、やはり世の中土日は休みで多くの人の休暇の時間となっています。
YouTubeのアナリティクスを見てもどの曜日を見ても夕方から視聴者が増え、土日は昼と夜も視聴者が多い傾向に。
つまり、日本人のスタンダートな働き方はやはり土日休みであり、勝負をしかけるなら土日に動画を投稿するのが鉄則なのです。
あとは体験談ですが、学生の頃バイトしていたケンタッキーでもお客さんが多い日は金曜と土曜でした。
日曜日の夜は休日ではあるものの、翌日に備えて外出を控える傾向にあり、けっこう暇な日が多かったほど。
この傾向はもちろんYouTubeにもあてはまると感じていて、日曜夜は時間はあるけど翌日に備えて意外と見る人が少ないと考えています。
そのため、日曜日に動画をあげるときはできる限り昼の投稿にしています。
サムネイルは差別化をした
サムネイルの効果がどれほどあったかはわからないのですが、Amazonのセール画像を使うサムネは今回不採用にしました。理由としては下記。
- 大型YouTuberが似たようなサムネを作っていて埋もれてしまう
- 本当に買っている商品を紹介しているのかわからない
- どんな商品を紹介してくれるのか想像できる
主にこれらの理由です。
ガジェットが好きな人は基本的に男性で、そして20代後半〜40代がメイン層。
男性で成人が多いというところで、知ったかぶりとか正確ではない情報は嫌う傾向にあると考えています。
というのも、共感的なコンテンツというよりは知りたい情報が得られるより具体的な内容を好む傾向があるといえるからです。
そのため、「どんな内容があるのか不透明すぎる」「この動画制作者は信用に足る人物なのか」を払拭するためには、少なくとも自分で使っているシーンをアピールする必要があると予想し、サムネイルには紹介するガジェットを散りばめた画像を使用しました。

また、Amazonのセールであることが一瞬でわかることにもこだわっています。
やはり今回のメインはAmazonのセール対象品を知りたい、という強い行動原理があるので、確実にそのことを話してくれるというのを、文字でももちろんですし、画像からも伝わるのが重要。
そこでiPadにAmazonのセール画面を表示させ、サムネを見ればAmazonのセールの内容であるとすぐに判断できるように工夫しました。
次回セールに向けての反省
今回個人的には大成功ともいえる成果ですが、反省点ももちろんあったので共有しておきます。
- チャンネル登録についての呼びかけをすべきだった
- もっと端的に話して20分くらいの動画にすべきだった
- 期待値の高いガジェットについては動線を整えるべきだった
- もっと本数をだしてもよかった
まずチャンネル登録についてですが、今回2.4万回再生されたのにも関わらず、この動画で増えた登録者は100名です。
もちろん僕のチャンネルにとって100名は非常に大きな数字です。しかしチャンネル登録率で考えるとわずか0.4%ほどです。
これがもし1%あれば200名を超える登録に繋がったわけですし、10%なら2000人の登録者を獲得できていたということになります。
今回見にきてくれた視聴者はセールの情報が見たい人も多く、情報発信者には無頓着である傾向が強いと考えられ、そうであればより積極的に登録についてはアナウンスすべきでした。
案外言うだけで変わることもあるし、言うのはタダなので言うべきだったという反省です。
あとは商品1つ1つ語りすぎて動画が長すぎてしまうこと、事前準備をもっとするなど、意識的に改善できたところを次回では詰めたいと考えています。
まとめ
今回のセール動画ですが、個人的には大成功です。
普段の動画はじわじわと再生回数が増えて5000回いったら嬉しい!というレベルだったのですが、結果としては2.4万回が1本、7000回が1本、2000回が1本と、付近の動画と比べれば大幅な伸び率です。
それこそ、2.4万回の動画に関しては僕の2年間の動画投稿のなかでも5番目の再生回数、そして2.4万回までたどり着いた早さは過去動画で1番。
たかだか2万回と思うかもしれませんが、登録者が2000人もいないチャンネルにおいて、登録者の10倍の再生数を叩き出すのは容易なことではないと感じています。
ましてや、YouTubeを運営していない人からすれば2000人もいっていないチャンネルなんて、吹けば飛ぶような規模でものすごく小さいメディアでまったくすごくないと思っていることでしょう。
周りには大型YouTuberがひしめくなか、この数字をこの登録者数で、ある程度狙って出せたことに意味があると感じています。
今後も考えながらYouTubeの運営をした思考の過程についてはなるべく記事か動画にしたいと考えていますので、気になる方はこのブログやYouTubeチャンネルの動向を追ってみてください。
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