教員からスカウトされて転職が決まるまでの話|ブログとYouTubeが人生を変えた経緯

教員から転職した話はたくさんあると思いますが、教員からスカウトされて転職が決まった人の話はめずらしいのではないでしょうか?

もちろん僕が受けたスカウトというのは転職アプリに登録して送られてくるスカウトメールではなく、個人に対して連絡が来たスカウトです。

この記事では僕が教員として働きながら、なぜスカウトされて転職することになったのかについて書いていきたいと思います。

目次

簡単に自己紹介

僕は特別支援学校の正規職員として4年半の勤務をした元教員です。

ガジェットが好きでガジェット主体のブログ「クラフトデイズ」を運営しています。

平日は教員をしつつ、休日は趣味として思うがままにブログとYouTubeの制作をする日々。

そしてブログ・YouTube経由で28歳のときに転職することになりました。

一生教員という働き方に対して不安を感じていた

中学生の頃から憧れてようやくなった教員。

教員採用試験も乗り越え、晴れて正規教員となって生徒に向き合うことができるようになりました。

現場では様々な障害のある生徒に対して、社会を生きていくための力を身につけてもらうための授業の毎日。

生徒との関わりや保護者対応といった教員としてメインの仕事は大変なことももちろんありましたが、不満などはなく楽しく仕事をすることができたと思っています。

ただ、一方で職場の働き方や自分のキャリアについて不安を感じるようになりました。

教員以外できない

教員になる前、僕は就活を一切しませんでした。

その理由は教員以外になるつもりもなかったから。

そのため企業への就活は0で、教員採用試験1本。

ということもあり、企業のことを調べたことや、教員以外の職業についてしっかりと調べた時間はありませんでした。

つまり今後のキャリアについて意識が低く、職業と将来の見通しについて何も考えたことがない状態で働き始めてしまいました。

しかし、教員になって今後のキャリアに漠然と不安を感じて転職サイトやアプリをのぞいて見ると、基本的にはこれまでの業務の実績が必要な転職先が多く、未経験歓迎の職業は教育と全く関係がなかったり年収が極端に低かったり、今の状態から見ると転職しにくい仕事ばかり。

憧れて教員になったものの、もし今後定年までの間に教員が嫌になってしまったとき、別の仕事をするという選択肢がなくなってしまったのではないか?と感じてしまいました。

時間外労働が多い

もちろんわかって教員になったつもりではありましたが、時間外労働は非常に多かったと思います。

まず17時に終わって帰ることができる仕事ではない。

17時頃に帰ったとしても何かしらの仕事は抱えている中で折り合いをつけて帰るだけ。

また、到底学校にいる時間で終わる量ではない場合が多いので、持ち帰りの仕事も非常に多かったです。

とりあえず家に帰って少し仮眠をとってから3時まで起きて教材を作っている日も多々ありました。

高校生のときの先生が「毎日2時に寝て5時に起きてる」と言っていて、当時は嘘をついてるとしか思ってなかったですが、自分が教員になってみてあの言葉は本当だったんだと痛感しました。

いくら働こうが給料が変わるわけではないので、手を抜こうとしっかり仕事しようと結果は変わらないといえば変わらないのですが、自分なりに一生懸命仕事に向き合っていたつもりです。

頼みやすい人に仕事が過剰に集中

公務員特有というわけではないと思いますが、教員をやっていて1番不満だったのが仕事量の不平等さ。

職員は様々な年齢の人がいるので、勤務年数も違うし給料も違うはずですが、仕事の分担に歴や給与額といった要素はあまり関わってなかったように思います。

職場では性格的にキツい人には仕事を振りづらく、主張が強くて性格にクセがある人ほど希望の仕事をしたり、業務量が少なくなったりする傾向がありました。

そうなると浮いた仕事のしわ寄せは若い教員や頼みやすい人に集中します。

業務量の不平等さついて管理職に相談しても調整が入ることはありませんでした。

結果誰かを犠牲にして学校をなんとか運営するという方法が選ばれ続けています。

教員からの転職は難しい

憧れの職場である一方、自分が働けなくなってしまうことも考えなくてはならないと強く感じ、一応転職サイトをながめるくらいのことはしていました。

ですが、そこで感じるのは教員からの転職の難しさ。

業種職種未経験

基本的にはどの職業であっても業種職種未経験。

塾の講師や教材制作に携わる仕事であれば関係性はありますが、基本はありません。

そうなると評価してもらえる材料は勤務年数くらいになってしまい、アピールポイントがほぼなし。

また、本来であれば経験年数に応じて責任のある立場になってマネジメント能力などを評価してもらえる可能性がありますが、教員の場合、複数人を取りまとめるような責任のある立場というと学年主任や教務主任などそこそこ年齢が上がらないと任せてもらえない立場であることが多いです。

20代の場合経験年数は5年以上あっても1度も上に立つような経験がないことも多いのではないでしょうか。

実際に僕が勤めていた勤務校では主任は1番若くて30歳以上、基本は50代といった感じだったので、なかなか経験することは難しい環境でした。

年収が下がる

年収はかなり厳しいものがありました。

いろいろ転職サイトで仕事を調べてみましたが、業種職種未経験で今と同じくらいの収入というのはまず無理なのではないかと感じました。

そもそも転職はなにかしら技能があるような即戦力を採用したいわけで、そこに経験年数だけある未経験がきても企業側からしても困ってしまいますよね。

キャリアを活かせる職業であれば年収アップも可能かもしれませんが、教員からの転職となると基本は未経験。

未経験の仕事をする場合、100万年収が下がる程度であればまだマシで、200万くらい下がる覚悟が必要かもしれません。

やりたいことかどうか

教員を選んだということは少なからず子どもが好きという気持ちがあって、その気持ちを大切にしたからこそこの唯一無二の教育現場を選んだのではないでしょうか。

強い気持ちがあって教員という職業を選んだはずなので、簡単に違う職業に転職というのも難しい話だと思います。

事実僕自身も、教員と同じかかそれ以上に自分が興味を持てる分野というのは転職サイトの中からは見つけることができませんでした。

僕はたまたまiPadなどのガジェットが好きで、運営していたブログとYouTubeが運良く仕事に繋がって趣味が仕事になったわけですが、こんな特殊な例でない限り好きなことややりたいことを仕事と合致させるというのはかなり難しい気がしています。

当時転職サイトを見ていても、やりたい分野や仕事というのは特になく、したいことはやはり子どもに関係すること。

でもそうなると学校が最適なのでは、と問題解決にはならない。

他にやりたいことがはっきりとあるわけでもないので転職に踏み切ることはなく、現場で働き続けていました。

ブログとYouTube

教員になる前からブログを運営していました。

2018年あたりのことで、ちょうどYouTuberが世間にも認知され、小学生のなりたい職業ランキング1位になったと騒がれていた頃かと思います。

そんなYouTuberのことが話題となった時期に、あわせて知ったのがブロガーという生き方。

動画に今ほど馴染みがなかった当時の僕からするとブロガーの方が魅力を感じました。

  • 自分のプラットフォームを持って、自身のことについて発信する
  • 好きなことを好きなだけ好きなように人に伝えることができる

自由な活動の様子に憧れて、とりあえずブログを始めてみました。

趣味としてブログ運営5年目

最初ははてなブログで運営していたのですが、働き始めてお金も安定して入ってくるので夏頃にWordPressへ完全移行。

それからずっと運営し続けていて、2023年現在運営5年目です。

運営当初は「ブログを始めてみたい!」という気持ちだけだったので、何を書くかなどは全く決まってなく、思いついたままに好きなことや気になったことについて書き進めていました。

その中でiPadやガジェットの記事がたまたま検索に表示されるようになって、そこからさらに幅を広げるために関連性のある記事を横展開。

記事を書いているうちにさらにガジェットがより好きになっていき、運営2年目くらいのときにガジェットブログとして運営していくことを決意して、そこから本格的にガジェットへブログの内容を寄せています。

YouTubeを開始

動画化の波が進み、文字文化は少し廃れたような感覚を感じるようになりました。

事実僕もわからないことがあったときに、Googleの検索ではなく、YouTubeで動画を検索する回数が増えた気がします。

こう感じたときに、「自分が使う検索媒体まで変わってきているのにブログだけにこだわっているのはだめだ」と考え、YouTubeのチャンネルを開設。

ブログの内容をYouTubeでも発信するようになりました。

YouTubeを始めてからの変化

YouTubeを始めて驚いたのはブログよりも圧倒的に反応がもらえるということ。

ブログを運営していたときは半年に1度記事にコメントがつくかつかないか程度で、読者との交流はもちろん、案件のようなメールもほとんど来ることはありませんでした。

しかし、YouTubeでは動画を出せば3本に1本くらいはコメントをもらえたり、登録者が少なくてもレビュー依頼がきたりと、ブログ以上に反響があって驚きました。

ついにスカウトされる

YouTubeを始めてもうすぐ1年といったところでついにやってきました。

スカウトのメールです。

YouTubeとブログを見てガジェット関係のWEBライターとして、正社員雇用のオファーがありました。

SNSのフォロワー数によって面接を免除する企業あるなど、発信活動と就職に関して効果がある時代であるということはニュースの中では知っていましたが、自分に関係があるとは思っていなくて本当に驚きでした。

当時まだチャンネル登録者数は400人程度、ブログのPV数は月1万PVほど。

まだメディアとしての力や影響力は少ない状態だったので、もしスカウトがあるにしてももう少し先だと考えていました。

ブログとYouTubeがポートフォリオになった

転職先の面接で評価されたのはやはりブログYouTubeについて。

特に教員という職業をしながら、5年間制作を続けたことを評価してもらいました。

仕事が忙しかったので毎日投稿なんてとてもじゃないですけどできなかったですし、あまりの忙しさに数ヶ月更新が止まってしまったこともありました。

結果5年の運営でブログは300記事。

自分の中では5年目にしては少ないかも、くらいに思っていたのですが、会社としては仕事ではなく趣味としてなのに継続して作り続けていることが良かったようです。

見てもらえる人がいる場合やってきたことが実績に変わるということで、ブログやYouTubeが自分のポートフォリオとして機能するレベルに到達したんだ、と感じました。

趣味を発信することで好きが仕事になる時代

SNSでフォロワー数が数万人いる人やブログで月に数十万PVがある人の中で、限られた時間で細々と続けているブログにどれくらい価値があるのか?と考えたときもありましたが、それでも記事や動画を制作することは楽しく、そこでコメントがもらえるとさらに嬉しくて。

何か成果に繋がるからとかお金がもらえるからとかもなく、ただただ好きなことを自分の中だけで留めておくことがもったいないし、制作して発信することの楽しさを感じるためだけに続けてきたブログですが、延長線上で仕事になるレベルまできました。

改めて5年前ほんの少しでもブログに興味を持って良かったと思いましたし、好きなことに真剣に向き合って良かったと感じています。

おそらく自分が思っている以上に今SNSの力は強く、そして自分が好きな領域についての知識を求めている人がいるはずです。

一人一人興味を持つ分野は違い、そしてその情報はものすごい価値がある。

趣味が仕事になることが正しいかはわかりませんが、好きなことがさらに自分の成長や大きな変化に繋がる可能性が発信活動にはあると感じました。

まとめ

長くなりましたが、以上が転職までの経緯です。

こんな経験めったにできないと思うので、せっかくならこれまでに感じたことや自分なりに努力してきたことも全てこのブログに残しておこうと思います。

実際にブログやYouTubeというのは教員をしながらでも運営ができて、自分の好きなことの可能性を最大化するための手段であると考えています。

ガジェットの情報だけではなく、ブログやYouTubeの運営方法、転職に際して気をつけてきたことなどについてもある程度知見がたまってきたので、これまで僕が実践してきたことなどについては全てこのブログで公開予定です。

キャリアに悩む全ての人にとって、自分らしい生き方ができますように。

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